イギリスの街を歩けば、至るところに雰囲気のよいパブ(pub)を見つけることができます。
今回は、イギリスのパブの詳細や魅力を写真付きで紹介します!
800年以上に及ぶ歴史深いパブ文化
パブ(Pub)は、イギリスの伝統的な飲食店のスタイルで、正式には ”パブリックハウス(Public House)” の略です。
基本的な特徴は、
- お酒(特にビール)を気軽に楽しめる
- 地元の人が集まる社交の場
- 食事も楽しめる(軽食~しっかりした料理まで)
昔からみんなに親しまれ愛されている場所です。
日本ではイギリスパブ風のチェーン店「HUB(ハブ)」があることから、ハブとパブを混同してしまう場合もありますが、
イギリスの伝統的な酒場の名称は、「Pub(パブ)」が正解です。
また、驚くべきはイギリスパブの歴史の長さ。
イギリス最古のパブと謳われるパブのひとつがわたしの住んでいた街にありました。

Ye Olde Trip to Jerusalem is a Grade II listed[1] public house in Nottingham, England, which claims to have been established in 1189,[2] although there is no documentation to verify this date.
こちらのパブが建てられたのは1189年。なんと800年以上も前のこと!
そんな大昔の建物がそのまままだ残っていることに驚きです。地震大国の日本にとっては羨ましい限り。
こちらの店名Ye Olde Trip to Jerusalemは、中世英語風の古い表記で、現代英語では「The Oldest Trip to Jerusalem」となります。
そのまま訳すと、「エルサレムへの最古の旅」となりますが、実際には「エルサレム巡礼に向かう旅人の宿(Trip=旅・立ち寄り)」という歴史的な由来を持つ名前とされています。
このYe Olde Trip to Jerusalemは、今はお酒や料理を出すのみですが、お店によっては、今でも1階はパブ、2階は簡易宿として運営しているところがあります。

店内はとってもよい雰囲気。テーブルやイス、装飾品もすべてがアンティークです。
イギリスの建物あるあるなのですが、外観と比較して中は思ったより広いです。
階段や、多くの部屋で仕切られているからくり屋敷のような建物もあります。
本場のパブのウェルカムな雰囲気
昼飲みができる魅力
国によっては宗教的に公の場での飲酒が法律で禁止されている、または暗黙の了解で外での飲酒はタブーな場合があります。
イギリスは、その点において比較的自由です。
自由といっても公共交通機関では禁止、歩きながら片手に缶チューハイなど日本のような光景はないので注意!
11時頃からオープンするパブが多く、テラス席で昼から1杯やっている地元民や観光客の姿がたくさん見られます。
家族連れにノンアルコールやフードも充実!
パブはお酒を楽しむ場所のイメージですが、家族連れが食事をしている場面も多く見られます。
そのため、ソフトドリンクやノンアルコールのモクテル(Mocktail)も充実しています。
実は、このモクテル(Mocktail)はイギリス発祥で、「似せる(Mock)」と「カクテル(Cocktail)」を組み合わせた造語。
発祥の地ということもあり、メニューの種類が多いです。また、自分好みの組み合わせをオーダーすることもできます。
また、フードはフィッシュ&チップスはもちろんのこと、ナチョスやフライドポテトの一品おつまみからステーキプレートやバーガープレートのメインメニューまでさまざま。
たとえば、お酒は飲めなくてもお気に入りの料理をお目当てにパブに繰り出す人がいるくらい、パブはフードも確立しています。
定番メニューもあれば、そのお店、その土地ならではのフードメニューも。

こちらの鴨のローストは、こんがりローストした鴨の半身を、ひよこ豆と穀類、ロースト野菜の上に乗せて、チェリーバルサミコドレッシングでいただく料理です。

ちょっとお高めのレストランで出てくるようなお洒落な料理をカジュアルに出しているお店もあります。
夕方は仕事終わりに帰宅前の1杯を
パブ内を観察してみると、仕事終わりと思われるイギリス紳士たちがお酒を片手に談笑している場面がよくあります。
仲間内で飲んで食べて終電までに帰るという文化はではなく、夕食は家族団らんの時間として帰宅後に家族と食べるのが一般的。
パブでは軽く1~2杯飲むだけで、テーブルに全く食べ物が置かれていない席も多く見受けられます。

お酒とフードどちらもマストなわたしにとっては軽いカルチャーショックでした。
お酒やフードの頼み方
ビールの単位はパイントまたはハーフパイント
パブでビールは、1杯ではなく1パイント(Pint)と数えるのが通例です。
UKパイントは1杯あたり約568mlなので、日本の中ジョッキよりやや多いくらい。
1パイントが多い場合は、半分のハーフで頼むことも可能です。
2/3杯(Two-thirds)で頼めるところもありましたが、あまり一般的ではない印象です。
座席の読み取りコードから注文する
イギリスでは、ほとんどの飲食店でテーブルの読み取りコードからスマホでメニューを開き、ドリンクやフードを注文します。
お会計も注文と同時にキャッシュレス決済されるので、とても効率的です。
英語が苦手な場合も、自分のスマホ画面からゆっくり選ぶことができるので、注文のハードルがかなり低くなっています。
カウンターで直接注文もOK

読み取りコードがあるお店でも、カウンターから直接ドリンクやフードを頼むことができます。
カウンターにはビールサーバーを管理するスタッフが常駐しているため、直接注文しに行ってそのまま受け取るほうが早い場合も。
また、フードはスマホ画面から注文して、ビールはカウンターでラベルから選んだり、おすすめを聞いたりして注文するのも楽しいです。
お店の雰囲気やその時の気分でいろいろ試してみるのもひとつです。
お店選びの注意点
お酒しか提供しない店もけっこうある
パブでお酒しか頼まない人がいれば、お酒しか提供しないお店もあります。
観光地というよりは地元のお店に多い印象で、
わたしが住んでいた街では、現地の人たちがコーヒーを飲むように優雅に、その日の一杯を楽しむ光景がみられました。
しっかり食事もしたい場合は、フードメニューがあるかチェックしたり、お店に入ったらまずスタッフに聞いたりするのが安心です。
おわりに:その土地ならではの色が必ずある
イギリス発祥のパブは、お酒を飲む人も飲まない人も楽しめて、誰でも気軽に入ることができるウェルカムな雰囲気が魅力です。
地ビールをたくさん取り揃えているお店、壁いっぱいにフットボールチームの装飾がされているお店、その土地出身の有名なアーティストの銅像が置かれているお店(例えばリバプールならビートルズ!)などなど、その土地ならではのパブがたくさんあります。
旅先で素敵なパブを見つけるのも、イギリス旅行の醍醐味ですね。


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