前回は、応募申請書類を作る流れについて書きました。
最終的な結果からお伝えすると、私の場合は、1回目は不採用、2回目で晴れて採用でした。

ポジションは、Food Service Assistant(入院患者のケータリングスタッフ)です。
応募ポジション選択の経緯は、以前の記事で書いています。
定期的に求人が出るポジションだったため、1回目は家から離れた市中病院、2回目は家の近くの大学病院に応募しました。
失敗の経験も踏まえ、応募から面接までの流れを書きます!
書類選考通過!面接に呼ばれる
募集締め切り後、1週間以内に書類選考の合否がメールで届きました(NHSは落選時もサイレントではなく通知してくれるようです)。
だいたい件名で察しがつき、通過の場合はInvitation to Interview、落選の場合はAbout Your Job Applicationなどと書かれます。
通過メールには、面接当日およびその後の流れの詳細が記されていました。
・Date(日付)
・Panel Members(面接官:マネージャー1名、チームリーダー1名の名前)
・面接前に行う食品安全と食物アレルギーの小テストについて
・面接場所の地図のURL
・面接時間が確認できる専用システムのURL
・出席確定の締め切り日(辞退の場合はシステム上で申請書類を削除する)
・リファレンス(推薦人への事前連絡と共有連絡先に間違いがないか確認)
・面接通過後に求められる提出書類のリスト
・当日の交通手段の案内
・応募者宣誓書(記入済みのものを当日持参する)
面接当日に食品安全と食物アレルギーの小テスト

小テストって何を勉強したらいいの?
私のポジションは、面接時に小テストも実施されました。
テスト内容については、必須要件だったLevel 2 Food Hygiene Trainingの受講内容だろうなと自然に理解しました。
面接日は通知から2週間後だったため、復習の時間は十分に設けられていました。
幸いなことにNHSの採用までのプロセスや体験談、仕事獲得までのコツなどは、英語で調べるとポジションごとにたくさん情報が出てくるため適宜、ネット情報を参考にしながら進めていました。
リファレンス(推薦状)
選考プロセスで最も懸念され、何かとスムーズに行かない場合も多いリファレンスについてはやはり念入りに案内されます。
推薦人の連絡先等の情報は応募書類で共有済みですが、
実際に病院がコンタクトを取り始めるのは、面接通過後の最終プロセスです。
案内には注意書きとして、
仮に推薦人と連絡がつかなかったり、途中でやりとりが途絶えた場合の責任は全て応募者にあるため常にフォローしておくように記されていました。
推薦人とは、面接通過後に応募先から直接連絡が入ること(電話とメールのどちらかまで伝えられると親切)を共通認識にしておくとスムーズでしょう。
結果は不採用!理由はスピーキング力?
1回目の応募の面接は、残念ながら通過できませんでした。

連絡は面接日翌日の午前中に届きました。早すぎ!笑
私にとっては人生で初めての英語面接でしたが、開始後すぐに落ちるかも、と思ったのが本音です。
欧米文化では、不採用の場合、落選の理由を知るために面接官にフィードバックを求めることができます。
私もメールで依頼したのですが、残念ながら返信はありませんでした。
そのため、自分なりに1回目と2回目の面接を比較して見えた見解をまとめます。
語彙が乏しくても質問の意図に合った答えならOK
ポジションのレベルにもよりますが、難しい言い回しやハイレベルな語彙は、スピーキングのテストではないため評価にはあまり関係ないように感じました。
大切なのは、シンプルで分かりやすいかつ質問の答えになっていることだと考えます。
落選した面接では、そもそもイギリス英語の発音に慣れていないために質問が一度で聞き取れず、おそらく全ての質問に対して1~2度聞き返しました(笑)

この時点でコミュニケーションに難ありと評価されたのかもしれません。
ただ、聞き取れないときは適当に予測して答えるよりも、質問の意図が理解できるまで聞き返すほうが信用されると思います。
質問の意図を理解するには全神経を集中させて挑む以外に術はありませんが、
回答は、自分のスピーキング力で等身大に表現するのが、評価につながるポイントだと思います。
もちろん面接では英語力も試されますが、そのポジションに必要なコミュニケーション力があればOKなわけで、
あくまでもシンプルに相手に分かりやすく伝えるスタンスがよいのだと思います。
また、応募書類から一貫して、留学や専門認定資格の選考とは異なり、TOEICやIELTsなど英語技能テストの書面の点数は評価対象ではありません。
面接時の実際のスピーキングが証明となります。
英語文化に合わせた会話構成
質問に対して冗長的でまどろっこしい回答は印象が悪くなります。
これは、面接官の表情や反応で体験済みです(笑)
母国語ではないため、だんだん自分でも何を言っているのか分からなくなりパニックになるリスクもあります。

英語の会話構成の基本は、最初に結論を述べてから補足的な説明をすること。
1つの質問に対する回答は、30秒から長くても1分以内とすることを意識していました。
その回答で足りなければ、面接官は追加で質問してきます。
私のように英語力に不安がある場合、
質問が怖くて用意してきた内容を一気に話したくなりますが、ここはどんっと構えて、テンポよい会話のキャッチボールを目指すのが吉です。
予想される質問はネットから拾える場合あり
面接準備と言えば質問対策!
予想される質問に対する回答をある程度まとめておき、当日までシミュレーションや練習を繰り返します。
応募するポジションの面接についてブラウザやYoutubeで検索すると、質問リストや解答例、模擬面接に合わせた解説動画が出てきたりします。
日本語よりも英語で検索をかけたほうがこの手の情報は豊富な印象です。

私もよく“NHS Food Service Assistant interview”や“NHS Band 2 interview”と検索していました。
大きな組織であれば尚更、
体験者やアドバイザーがまとめている専用の対策ページにたどり着けたりするため、大いに活用しない手はありません。
価値観やルール、職務マニュアルに基づいた質問対策
面接通過のカギは、求められている答えのキーワードにどれだけ合致した回答ができるかだと思っています。
組織のホームページに掲載されている理念や応募要項からどんな人物を求めているかを把握し、面接の中でもこれでもかというくらい回答に盛り込めばよいのです。
例えば、私が応募したポジションの場合は、
・timely approach and response(適切なタイミングでの対応)
・safe procedures and effective behaviour(安全な手順と効果的な振る舞い)
・really listen(よく聞く)
・checkup(確認)
・ask for feedback(フィードバックを求める)
・don’t wait to be asked(頼まれる前に行動する)
・team-working(チームワーク)

実際の面接でも、私がキーワードを使う度に面接官は頷き、表情も柔らかくなっていたと記憶しています。
その組織の採点方法や審査基準にもよりますが、割と広く使える対策だと思います。
失敗こそ学べるチャンス!
私が2回目の面接で晴れて採用されたのは、1回目の面接の失敗があったからだと確信しています。
募集が少なく1発勝負になりそうな求人が本命の場合は、第2、第3候補を先に応募し、イメージ作りや練習するのもよいですが、
なかなか面接まで進むことが難しい海外での就活では特に、運やタイミングも実力のうちです。
ちなみに私の場合は、諦めたくない一心で、2回目も懲りずに同じポジションで勤務先が異なる求人(家の近くの大学病院)に応募しました(笑)
同じ組織のため、1回目で不採用の履歴が残っているだろうと半分ダメ元でしたが受かりました。
ちなみに面接通過の連絡は、面接の4日後に届きました。

定期的に同じポジションの求人が出ているなら、ぜひ諦めずに再挑戦してみてください!
移住の期間が決まっている場合は特に、後悔しないよう全て出し尽くしてやり切ることが、道を切り開く近道だと信じています。
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