妊娠中の食事って何かと悩むことが多いですよね。
つわり中は食べられるものが限られて栄養の偏りが心配になったり、
何でも食べられるようになったら、病院で体重増加を注意されたりすることもあるでしょう。
今回は、管理栄養士の妊娠中の食事内容を公開してみたいと思います。
体重増加のペースが早すぎるかも、とういう時期の調整方法も紹介します☆
管理栄養士妊婦のリアルな1日の食事例
朝食


妊娠前はトーストとコーヒーだけの朝食でしたが、妊娠してからは栄養強化メニューに。
乳製品でたんぱく質、果物で食物繊維とビタミンを意識します。
妊娠中は便秘になりやすいため、ヨーグルトや乳酸菌飲料、きなこは強い味方です。
作り置きトーストのレシピはこちらを参考まで。
体重が増えたときの調整法

外食で食べ過ぎた後など体重増加が気になるときの調整用朝ごはんはこちら。
パンの代わりに食物繊維たっぷりのオールブランと、
果物も皮ごと食べられて食物繊維がプラスで摂れるものをヨーグルトと一緒にいただきます。

糖質を中心に減らし、200kcal程度の削減になります。
昼食


在宅ワークの合間に作る昼食は時間がないため、1品あたりを具だくさんにするのがポイント。
妊娠中の在宅ワークのスケジュールはこちらを参考まで。
時短になるためパスタやうどんなど麺類率が高くなります。乾麺の1人分の目安は80gです。

束で売っている乾麺の1束100gはやや糖質が多めになります。
具材でボリュームを出すことで高血糖予防の効果が期待できます☆
体重が増えすぎたときの調整法

パスタやうどんはそばに変更!そばは、主食の中でも最も低GI(血糖値が上がりにくい)です。
具材も納豆、めかぶ、梅干し、温玉でたんぱくと食物繊維がメインで摂れる内容です。
妊娠中は高血圧、むくみ予防のため塩分は控えめにすることも大切です。
水で少し濃いめに希釈した白だしをちょろっとかけて、混ぜそばにして食べると減塩になります。
夕食


夕食は、ご飯、主菜、副菜1~3品を基本にします。
肉と魚は日替わりでなるべく交互に。
豆腐や納豆など大豆製品を1品追加すると良質なたんぱく質を強化できます。
減塩のために、昼食に汁物や汁あり麺を食べた日は、夕食の汁物は控えるのがGOOD☆
また、主食のみしっかり味付けし、副菜は風味付け程度のつもりで調味料を少なくするのも減塩のコツです。
体重が増えすぎたときの調整法
夕食のおかずではなるべく栄養をたっぷり摂りたいので、大きな変更はせず普段通りの献立です。
調整するところは、
- ご飯を150g→100gに減らす(85kcal削減)
- 揚げ物や余分な調理油を控える(90kcal削減)
- いつもよりさらに減塩(むくみ改善)
- 野菜やきのこ、海藻、こんにゃくをいつもより意識する
上記のポイントを献立に合わせて実践すれば、カロリーを落としつつ栄養バランスは保つことができます。
間食


間食はなるべく200kcal/日を目安に好きなものを食べます。
私の場合、手作りお菓子はすぐ食べちゃったらもったいない精神がはたらくので、自然と減りが遅くなります(笑)
小さなお菓子もお気に入りの食器やお茶と一緒に並べるひと手間で満足度がアップします。
レモンケーキのレシピはこちらを参考まで。
こんにゃくゼリーは低カロリーなので、口寂しくなったら気にせずパクパク。便秘予防にもなっていいこと尽くしです。
体重調整のポイント
カロリーだけでなくバランスが重要
体重が増加しすぎても、ただ食事量を減らす、ただ食事を抜くのは栄養不足を招き、赤ちゃんの発育に影響する場合があります。
あくまでも油や砂糖などから余分なカロリーを削減するイメージです。
適量の炭水化物(ご飯、パン、めん)、たんぱく源(肉、魚、卵、大豆製品)、野菜類(野菜、きのこ、海藻、こんにゃく)はできるだけ種類豊富にバランスよく取り入れます。
アプリに体重を記録する
日本人の食事摂取基準には、1日の必要な栄養量が記されていますが、毎日栄養価計算を行うのは大変。管理栄養士のわたしもそこまではしません(笑)
食事量が適切かどうかの目安は、週数に応じた赤ちゃんの成長具合と母体の体重増加量である程度判断できます。

青枠がわたしの場合の週数に応じた母体の適正体重のため、その範囲内で体重が推移すればOK。
妊娠24週頃から増加ペースが速いかもと思い、アプリへの記録を始めました(笑)
体重推移を見える化することで安心でき、妊婦生活のモチベーションにもなります☆
運動や睡眠も併用する
食事だけで体重をコントロールしようとすると精神的負担が大きくなる場合があります。
体重は、睡眠や運動とも密接に関連しているため無視できません。
睡眠不足が慢性化すると、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌が高まります。食欲がコントロールできずに悩む場合は、睡眠の時間や質に目を向けることもひとつです。
妊娠経過が順調で、医師の許可があれば運動を取り入れることはとても効果的です。

在宅ワークの場合、自発的に歩かないと運動量が絶望的になります。
わたしは妊娠中期に入ってから、退勤後の夕暮れ時に近くのお散歩コースをぐるぐる歩いていました。
普段はなるべく3500~4000歩以上、週1~2日はお出かけや買い物に合わせて8000~10000歩程度を目指しました。
室内でヨガやストレッチもしていましたが、ウォーキングを始めたことで体重管理が容易になり、むくみにも効いていたと実感しています。
まとめ:妊婦の食事管理は「ゆるく、続ける」
管理栄養士妊婦でも、調整しないと思うような体重推移にならず、なかなか教科書通りには行かないのが妊婦生活だと身をもって知りました。
必要な栄養や食事量を維持しながら、余分なカロリーはカットしつつ、質のよい睡眠と運動を併用することが体重コントロールのコツです。
時には無性に甘いものが食べたくなったり、自炊がテキトーになったりする自分は許して受け入れるのが◎
基本が崩れなければ、あとはゆるく長く続けられたらいいや~くらいの心持ちがいいですね!
抑えるときは抑える、楽しむときは楽しむ。メリハリをつけて残りの妊婦生活を過ごしましょう~♪
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