今回の記事では、これまでのシリーズで度々登場していたリファレンスに改めて焦点を当てています。
海外就職では必須要件
リファレンス(Reference)とは、就職や転職時に、採用側が候補者の元上司・同僚などに連絡して仕事ぶりや人物像を確認するプロセスです。
海外就職や外資系企業で頻繁に使われる採用プロセスで、必ずといってよいほど提出を求められます。
募集要項にあらかじめ記載してある場合と、応募プロセスが進む過程で初めて知る場合があるため、基本的には必須要件だと思っておいたほうが間違いないでしょう。

事前に知っていればスムーズだったな~と思うことを体験談を交えて共有します。
一般的に2通の提出が必要
過去の職場2ヵ所に依頼
リファレンスレター(Reference Letter)は、前職と前々職の各上司に依頼するのが一般的です。

私の経験上、応募書類の時点では、1ヵ所の情報を共有するだけで通過できましたが、後に人事から過去3年間の職場2ヵ所(2通)の提出を求めるメールが届きました。
なるべく直近2ヵ所から選出したほうがよいようですが、退職の仕方や元上司との関係性も依頼のしやすさを左右するため、なんとも悩ましいところです。
外資系企業であれば、お決まりの文化のため話はスムーズですが、日本企業や組織では馴染みがないため尚更、壁が高くなります。
また、職種や応募する役職にもよりますが、推薦人(Referee)の役職レベルは高ければ高いほど、採用側からの評価も高まります。
依頼できるなら元同僚よりも、役職のある元上司にするのが望ましいです。
キャラクターリファレンスとは?
キャラクターリファレンス(Charactor Reference)とは、人物の性格や信頼性を証明する推薦状です。
主な推薦人は、上司以外に先生や隣人、友人なども可能です。
社会人歴が短い、転職回数が少ない、依頼をかけたが断られたなど、元上司・同僚から2通用意するのが難しい場合、キャラクターリファレンスでもOKという場合があります。
職場によって規定が異なる可能性もあるため、早い段階で確認しておくのがよいでしょう。
注意が必要なのは、
メールアドレスが個人アドレス(gmailやyahooメールなど)の場合、推薦人として認められません。
推薦人として認められるのは、ドメインが会社や学校など組織名になっているメールアドレスを持つ人に限られます。
詳細は、こちらの記事のReference(推薦状)の項目に書いています。

私の場合、前職の日本の病院は職員にメールアドレスを支給している可能性が低かったため、あと1通は大学の教授にキャラクターリファレンスを依頼しました。
メールアドレスの条件がクリアであれば、友人でもOKなので比較的依頼しやすいです。
推薦人に丸投げはご法度
依頼の許可を貰ったら、採用側に推薦人の情報を共有して完了ではなく、なるべく推薦人の負担にならないよう自分で対処するのがマナーです。
あくまでも推薦人には名前を借してもらう、というスタンスです。
電話連絡の場合は、回答内容をまとめたものを、メール連絡の場合は、そのまま送信できるところまで文書を作成し、あらかじめ推薦人に共有します。

連絡手段はメールということを採用側から事前に知らされていたため、メールが届いたら、まず私に転送してほしいと推薦人に伝えました。
リファレンス内容は自分で考える
メールの場合のパターンとして、推薦文を返信する形で送信するか、メールに記載されているURL内の専用フォームにアクセスし、入力して提出するなどがあります。

私の場合は、専用フォームにアクセスして入力するパターンでした。
推薦人には、文書内容はこちらで考えることをあらかじめ伝えておくといいでしょう。
まれに慣れている方であれば全部書いてくれる場合もあるかもしれませんが、
時間と労力を費やすことになってしまうため、基本的にはおおむね自分で対応する姿勢がよいです。
ベタ褒めするくらいに
通常のリファレンスは主に当時の仕事ぶりを、キャラクターリファレンスは人物像を記載します。
自分で書くとなると謙遜してしまいそうですが、
推薦状というだけあって文字通り、自分をベタ褒めするくらいの気持ちで、いいことばかりを書きます(笑)
あくまでも実態に忠実に
文書が完成したら推薦人に確認してもらい、内容に問題がなければ推薦人から送信してもらうため、噓偽りは書けません。
当時の実際のエピソードなども交えながらの根拠づけも大切です。

特にキャラクターリファレンスは、大学を卒業してから8年経過していたので、教授との思い出やこれまでの交流から見えるであろう人物像をまとめるのに苦労しました。
リファレンスチェックの実際の流れ
実際に私が経験したリファレンスチェックの流れです。
あくまでも1例としてご参考ください。
- 推薦人採用側から届いたメールを候補者(自分)に転送する
- 自分転送メールの内容を確認し専用フォームにアクセスする
- 自分入力項目に合わせた文書を作成する
分かりやすいように手順書のようなものを作成
- 自分推薦人に入力依頼をかける
- 推薦人手順書通りに専用フォームに入力し送信する
流れにある通り、推薦人に対応してもらうことは最小限です。
推薦人が英語に不慣れな場合、どこに何を入力すればよいか分からないことが想定されるため、専用フォーム画面のスクショを使って説明した手順書を作成すると親切です。
今思えば、私のPCからそのまま入力して送信してもよかったのかもしれませんが、アクセスログなどから私が入力したことが分かってしまう可能性を考え、
日本にいる教授に日本にあるPCから入力してもらうようにしました。

もし、対応ひとつで採用取り消しにでもなったりしたら悲しすぎるため、応募プロセスは、何でも念には念をという気持ちで慎重に対応しました。
まとめ
何かと条件や段階を踏むことが多いプロセスにはなりますが、
簡単にまとめると、
海外就職で避けては通れないリファレンスチェック。
スムーズな応募プロセスになるよう少しでも参考になれば幸いです。
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