働く女性の日常シリーズ(全3回)をお送りします。
第1回の今回は、わたしが妊娠中に仕事の継続と今後のキャリアについてあれこれ悩んで選択したことをシェアしてみようと思います。

海外就労から帰国後、日本で正社員転職を目指していましたが、妊活を最優先に考え、フリーランスの継続を決めた経緯についてもお話します。
妊活中の女性に対する周囲の反応
ここでいう周囲とは、企業や組織の人事部、転職エージェントなどです。
無謀かもしれませんが、私は当初、30代女性として妊娠と転職を同時期に目指していました。
妊娠前はイギリスで就労しており、日本の仕事はフリーランスを継続していましたが、帰国後はまた正社員としてどこかに属して働きたいと思っていたからです。
海外でのキャリア経験にご興味がある方はこちらもご参考ください。
管理栄養士の資格を持っていることもあり、空きがあれば働き口はあると踏んでいました。
ただ、妊娠を目指す女性の転職への道はそう甘くはありませんでした。
ある転職アドバイザーから告げられたことは、採用後1年間は妊娠しないことが暗黙の了解ということです。
案の定、経歴や資格の面ではクリアでも妊娠・出産の予定があると分かると応募先から前向きな反応は返ってこない現実がありました。
日本でも妊娠や出産予定を理由に不採用にすることや選考を取りやめることは、法律で禁止されています。
厚生労働省の指針では、以下のような行為が違法とされています。
・妊娠中または出産予定であることを理由に不採用とすること
・「子供がいると残業できないだろう」などの想定で選考対象から外すこと
・妊娠の予定や出産後の就労継続の意向を面接で確認し、不採用とすること
しかし、わたしから見た実際の現場の空気感や対応は指針の通りではありませんでした。

少子化対策や、女性が働きやすい職場環境の整備は見せかけなのだろうかと思ってしまっても無理はありません。
職場に配慮するプレッシャー
妊娠や出産予定の女性の採用に渋る理由は、重々承知であり、やっぱりそうだよなと諦めてしまう場合も多いかと思います。
なぜ諦めてしまうのか、周囲のネガティブな反応を受け入れてしまうのか、
それは、周りに迷惑はかけられないというプレッシャーがあるからではないでしょうか。
育休や産休の時期を計算し、周りの迷惑にならないように計画を立てたり、子供の熱で仕事を抜けなければならない状況では大きな罪悪感に襲われたりするでしょう。
どんな時に周りに迷惑だと思わせてしまうか、何に対して嫌だなと感じさせてしまうかを痛いほど理解しているからです。
男性だけでなく女性は誰でも妊娠や出産を予定していない側を経験しています。
独身の頃に自分が感じていた気持ちを振り返ると、法律で決められている権利だからと大きく出ることはできないのです。

子供を持つことが、職場への遠慮や罪悪感に繋がってしまう現実がつらいところです。
妊娠のしやすさとストレスの関連
不妊の原因とストレスには明確な相関があるとされており、近年では医療現場や研究においても注目されています。
主な原因は、
・ホルモンバランスへの影響から引き起こされる排卵障害や月経不順・無月経
・自律神経の影響からくる子宮や卵巣の血流低下
・心理的影響が誘因となる「自己肯定感の低下」「抑うつ症状」など
妊活中の人にとって最も避けたいもののひとつは、生活のストレスです。
キャリアを継続する中で、誰もが妊娠したいと思ったタイミングで妊娠することを理想とすることでしょう。
そんなときに、なかなか妊娠できない状況になってしまうのは焦りや不安が募るばかりです。

私も妊活中は、食事や運動で妊娠しやすい体づくりと併せて、なるべくストレスを溜めない生活を送ることを心がけていました。
妊娠と今後のキャリアとの葛藤で生じるストレス、職場の人間関係でのストレス、業務遂行に対する重圧からくるストレス。
仕事とメンタルのバランスを見直すことも妊活においては先決です。
正社員雇用ではなくフリーランスを継続した理由
妊活とキャリアの両立を考えたとき、私はフリーランスの継続を選びました。
理由は、転職してすぐに妊娠したら職場に迷惑をかけるから申し訳ないという気持ちよりも、新しい環境に身を置くことで生じるストレス、妊娠について職場に配慮することから生じるストレスを避けたかったからです。

もとの性格から、必要以上に周りに気を遣って自分が疲れてしまう傾向にあるため、ここでガシガシ働いたら妊娠できない、また妊娠しても流産するかもしれないと危惧しました。
妊活×フリーランスのメリット
妊活×フリーランスのデメリット
まとめ
妊活とキャリアを考えると、その先の産後や育児にも対応できる働き方の選択になっていきます。
まずは子供が欲しいと思ったタイミングで、妊活に専念できる環境づくりも大切です。
私は結果としてフリーランスを選択しましたが、本業以外にも自分の興味・関心、得意な分野を開拓し、収益化を目指すことが妊婦生活中のモチベーションになっています。

体調の変化で周囲に迷惑をかけることもなく、仕事と家事の両立が可能なことにも満足しています。
納得がいく収入が得られるまでには時間がかかるかもしれませんが、伸びしろや可能性が多い働き方でもあるため、もう少し自分なりに頑張ってみようと思います。
女性としての働き方に悩む方の参考に少しでもなれたら幸いです。
第2回では、フリーランスとして働くわたしの1日を妊娠時期別にシェアしてみたいと思います。
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